取引先から正月の初荷として胴裏地と長襦袢が送られてきました。
なーんて、12月に上京した折に「縁起良く初荷として何か注文してくれはりませんか?」といつもお世話になっている取引先の大先輩からの切なる願いにお応えして注文していたものが送られて来た。というだけのこと。ひと昔前までは、注文もしていないのに「こんなのだったら池田屋さんが仕入れてくださるんじゃないかなー???」という白生地や長襦袢、一ツ身などが勝手に送られて来て、送られた側も「新年早々返品なんで縁起が悪い!」と仕入れていたそうです。しかも、初荷を乗せた運動会社のトラックにも初荷の旗が掲げられていて、荷物を持ってこられるドライバーさんも「正月の初荷でーす!」とめでたく運んで来られたのだとか。
一見、迷惑そうで驚きそうな「正月初荷」の風習ですが、取引先との深い信頼関係あってこそのもの。今回みたいに事前に仕入れたものを送ってもらうものもよかですけど、昔ながらのやり取りができるくらいに取引先との信頼関係をもっと密にせねば。お互い様で。
何度見ても縁起がよかですよね、「初荷」の赤い札。