ラスト黒紋付。

 お客様から黒紋付一式をお預かりしました。
 「大大大大大恋愛の末に親の反対を押し切っての結婚だったのよ」と御姉妹が口を揃えておっしゃっていたほどですから、永年連れ添われたご主人様のご逝去はさぞかし別れを惜しまれたことでしょう。盆前から秋を誘う風が吹き始めましたが、蒸し暑さがぶり返した8月末のお別れでした。にも関わらず、の紋付で喪主としての務めを全うされたのであります。はや初七日が明けた本日、「両方とも親はいませんし、もう二度と袖を通すことはないけどね」とお手入れに持って来られました。
 黒地に白く染め抜いた剣片喰の御紋が凛としていますね。

◉毎月7日と8日はお手入れ日和

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