加賀友禅の素敵な黒留袖をお預かりしました。
比翼地とは、長襦袢と留袖との間にもう一枚重ねて着ていた白い着物を簡素化して、着ているかのように見せるために袖口や裾まわりに縫い付ける生地のことを言います。本来ならば5分(約2cm)ほど表地よりも短く仕立ててあるはずの白い比翼地が、表地よりも2分(5mm)ほど顔を覗かせています。まれにある現象ですが、これは比翼地が出てきたというよりも、表地が縮んでしまってというのが原因と思われます。と同時に比翼地全体に黄変が見つかったので、併せて見積もりを後日提案することに。
「買う時は今一つと思っていましたが、長男の結婚式で着てみたらすごく良かった!将来、嫁さんが息子の結婚式に着ると思うので、今のうちに綺麗にしとってあげようと思って」と、ご長男の結婚式以来数年ぶりに箪笥から引っ張り出されてのこと。みなさまもご注意ください!
綺麗にしてからお返ししてみせます!
◉毎月7日と8日はお手入れ日和!