日本画家が描かれたという野菊の染め帯をお預かりしました。
白い羽二重地に思いのまま描かれたっぽい、静かな野菊。お太鼓のみならず、垂れにまで描かれたところが憎い。きものをお召しになる画家ならでは、きっと。年代物な上に桐箱に仕舞いっぱなしだったみたいで所々に黄変が見られましたが、お太鼓やお腹など表に出る部分には影響がなさそうでしたので、シミ抜きなどはせずにそのまま仕立てることに。ただし雨やカビなどに備えてパールトーン加工を施すことを提案し、ご了承頂きました。
野菊といえば秋でしょうから、ちょうど唐津くんちの頃に結ばれるのかな。