七五三詣りの準備かれこれ。

 それはそれは立派な刺繍の*産着(うぶぎ)でした。
 お孫さんの七五三詣りを前に、お嬢さん(お孫さんからみるとお母さん)が最初にお召しになったきものをお持ち込みになって、*肩揚げと*身揚げを依頼にご来店。敢えて《最初に》と書いたのは、「娘が生まれた時に買ったこのきものは、その後も親戚一同でこどもが生まれる度に貸して大切に着た一枚なんです」とご来店のおばあちゃんが嬉しそうにお話しされたから。ですが、そんなことは少しも感じさせないほど生地はもちろん、刺繍の糸もきれいな状態で保存してありました。それにしても本当に刺繍の豪華さに圧倒されてしまいました。
 ご家族の節目に、ご家族が大切にされたきものを着る。これ以上の慶びはありませんね。

*産着 …はじめたのお宮詣りであかちゃんがお召しになるきものを産着や初着、一ツ身などと言います。
*肩揚げ…袖の長さを調節するのに、肩の部分を縫い揚げること
*身揚げ…きものの丈のことを身丈(みたけ)と言い、それを腰の部分で縫い揚げること

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください